セカンドライフにおすすめの仕事
「セカンドライフは自分の好きなことをするために、少し働きたい」
「定年後の生活は年金だけでは成り立たないだろうなぁ」
「シニアでも働ける仕事って何かな?どうやって探すの?」
昭和から平成を経て令和になった今、街中で元気に働いているシニア世代を多く見るようになりました。
そこには、充実したセカンドライフ資金の為だったり、年金暮らしに不安があるためだったり、仕事そのものにやりがいを感じていたり…それぞれの事情があると思います。
とはいえ、年齢的に無理な仕事をして身体を壊してしまっては元も子もありません。
そこで今回はシニア世代におススメな職種を具体的に取り上げようと思います。
この記事は、高齢者でも働ける仕事を探している方、年金だけでは生活に不安がある方、充実したセカンドライフを送りたい方などにお読みいただけると幸いです。
「定年後にできる仕事って想像つかない…」
「そういえば定年退職した先輩方が、今どんな仕事をしているのか全然知らない。」
身近にシニア世代がいなければ、そういう方も多いと思います。
しかし、定年を迎えた先輩たちが、その後も実際に活躍している働き口はたくさんあります。
ここでは定年後に向いている仕事を紹介します。
- 介護スタッフ
- タクシードライバー
- マンション管理員
- 事務・オフィスワーカー
- 家事代行スタッフ
- WEBライター
- 倉庫・工場での軽作業
- 販売・接客スタッフ
- 清掃業
- 士業
介護業界は慢性的に人手が足りていない状態です。
そのため介護スタッフの需要は高く、他の職種では定年を迎えたシニア世代でも、現役として働くことも可能です。
未経験者、無資格者でも歓迎している施設が多く、再就職しやすい業種と言えるでしょう。
資格がない場合は、身体に触れるような直接の介助は出来ません。
しかし、介護士の補助として部屋の掃除や洗濯、食事の片付けや事務作業など様々な仕事があります。
中には送迎ドライバーを専門で雇う施設もあります。
また、「初任者研修」と呼ばれる資格を取得すると、「食事介助」や「入浴介助」など身体に直接触れる介助も可能となり業務の幅が一気に広まります。
もちろん、資格を得ることにより給与もアップします。
そのため、長期的に働きたい方向けの職種と言えます。
介護業界未経験で不安がある方は、運転業務が中心の「介護タクシー」を視野に入れるのも良いでしょう。
介護業界だけでなく、運送業界も慢性的な人手不足です。
タクシードライバーの平均年齢は58歳ともいわれ、多くのシニア世代が活躍していることが解ると思います。
また、給与は歩合制を採用していることが多く、頑張った分だけ稼ぐことが出来ます。
上手くコツを掴めば、定年前と遜色ない給与を手にすることも夢ではありません。
これは雇用形態が変わって、現役世代から大幅に給与が下がってしまうシニア世代には嬉しいところ。
「プライベートでもよく運転する」「地元の地理は細かい部分もばっちり」といった方におススメです。
ただし、不規則な生活形態になる可能性があるので、健康面に注意しましょう。
また、タクシードライバーは金銭を得て客を運送するため、「普通自動車二種免許」が必要になります。
マンションの管理人はシニア世代から特に人気のある仕事の一つです。
ひとつ目の理由は特別な資格が不要なところ。
ふたつ目は、主に業務時間のほとんどが1人なので、人間関係に悩まなくて良いところです。
業務はマンションの住人が安心して暮らせるように管理すること。
具体的には「マンション内外の清掃」「来客の受付」「荷物の受け取り」「建物内外の巡回・点検」などになります。
通常は管理員室で座っての業務になりますが、清掃や巡回などで適度に身体を動かす機会があり、健康の維持にも最適です。
ただし、住人や来客者とのコミュニケーションは必須。
時には住人と業者間のトラブルを仲介することもので、ある程度の対人スキルは身に着けている方におススメです。
書類作成や伝票処理、受付業務などのデスクワークが中心の事務やオフィスワーカーもシニア世代に人気の業種です。
なぜなら、座ったままで仕事が出来るので身体的に負担が少なく、体力に自信がなくなった人でも続けやすいからでしょう。
特別な知識や資格は不要な点も魅力の一つです。
そのため未経験者でも応募可能。
しかし、基本的なWordやExcelなどのパソコンを扱うスキルは必須です。
しかも、人気は高いのに求人数は少ないので、倍率が高く採用までが困難。
採用には簿記やパソコンスキルを伸ばしておくと有利でしょう。
長年家事をしてきた方にピッタリの職種です。
家事代行や家政婦は、家事を続けてきた経験がそのまま使えるスキルになるのが強みです。
専業主婦で過ごしてきて、特別な資格は持っていない…という方でも即戦力として活躍できるでしょう。
「家事をすることで、感謝されたうえお金までもらえるなんて!」と感動した経験者も多くいます。
ただし、家事代行は家主が「出来ない、苦手」といった家事を任されます。
場合によっては、体力が必要なケースや自分が苦手な分野も行う必要があります。
そのため「裁縫だけは不得意」など、苦手な家事がある場合は、前もって斡旋業者や派遣事務所に伝えておきましょう。
また相手方の自宅に行って家事をお手伝いする仕事なので、コミニケーションが苦手な人には不向きな仕事。
家事は得意で話すのも好き、といったシニア世代にピッタリです。
WEBライターとは、インターネット上に掲載されている記事を執筆するのが仕事です。
執筆に特別な資格は必要なく、一般的なパソコンスキルがあれば誰でも始められます。
しかも、年齢に関係なく自宅で働けるのも魅力です。
ただし、思っている以上に文章力や情報収集能力が必要なことを覚えておきましょう。
多くのライターは仲介サイトに登録し、フリーランスで活動します。
始めのうちは、文字単価1円以下での仕事が多く、一記事あたりの報酬は少ないのが当たり前。
そのため、時給に直すと最低賃金には遠く及びません。
しかし、努力次第で文字単価を上げることもできるため、高収入も期待できます。
さらに特定分野に深い知識があれば、同分野の企業や会社のお抱えライターとして活躍することも夢ではありません。
軽作業とは、倉庫や工場などで簡単な作業を繰り返すのが仕事。
具体的には、検品や梱包、仕分けやシール貼りなどになります。
身体への負担も少ないため、体力に自信がない方に向いています。
ただし、長時間の単調な作業が続くため、単純作業に耐えられない方には向いていません。
また、正確性とスピードが求められるため、集中力があり単純作業が好きな方にピッタリ。
単純作業に向くか向かないかは、本人の適性と言わざるを得ない部分なので、向いていない場合はすっぱりと諦めた方が良いでしょう。
給与も高収入というわけではないので、アルバイト感覚で1日数時間で良いという方におススメの仕事です。
販売や接客スタッフなどは、最近シニア世代に活躍の場が広がってきている業種です。
例えばコンビニやファーストフード店では、60歳以上のスタッフを積極的に採用しています。
皆さんも街中でよく見かけるのではないでしょうか。
このような職場では、接客マニュアルや研修制度がしっかりしているため、経験が無くても安心して仕事をはじめられます。
さらに日本全国に店舗があるため、自宅の近くで勤務も可能でしょう。
しかし、荷物の運搬や陳列、接客やレジ打ちなど、業務のほとんどが立ち仕事になります。
そのため、体力に自信がある方向けと言えるでしょう。
販売、接客業にシニアスタッフが増えているのは、企業側が雇用枠を拡大してきているのが大きな要因です。
シニア側には、働きやすい環境が整ってきているという安心材料の一つになりますね。
清掃業は、シニア世代が家事で磨いてきた掃除スキルを活かせる仕事です。
キレイ好きで掃除が好きな方にピッタリ。
業務用の機械を使わない清掃であれば、今までの掃除スキルで行えるのでハードルは高くありません。
また、仕事で得た知識を自宅でも活用できるでしょう。
作業は単独の場合もあればチームで行うこともあります。
しかし、同年代の方が多いため、コミュニケーションに困ることは少ないと思われます。
清掃業務の場所は会社や店舗、ホテルや病院といった様々な場所で需要があります。
ただし清掃時間が終業後だったり、閉店後だったりもするため、勤務時間に関しては不規則になりがちだと覚えておきましょう。
また担当する清掃場所によっては、範囲が広く時間がかかったり、体力が必要なこともあります。
副次的に清掃作業が運動不足の解消や健康維持のためにもなります。
キレイ好きで体力に自信がある方に向いているでしょう。
士業とは、高度な専門資格を必要とする職業の通称です。
例えば「弁護士」や「税理士」、「行政書士」などが士業に当たり、ほとんどの場合、末尾に「~士」がつきます。
そのため「士業」と言われています。
現役時代から士業の資格を有している方は、その資格を活かして再就職するのも良いでしょう。
士業の資格は大きな武器になるため、活かさない手はありません。
もし求人が出ていなくても、直接事務所に確認するのも有効です。
また現役時代の人脈を生かして、独立開業も夢ではありません。
セカンドライフで収入を得たいと考えた場合、大きく3つの選択肢があります。
ひとつ目は現在働いている会社で引き続き働く「再雇用」。
ふたつ目は別の会社で働く「再就職」。
みっつ目は自分で事業を起こす「起業」です。
それぞれメリット・デメリットがありますので見てみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
再雇用 | 仕事を探す手間がない 慣れている職場で働ける | 役職が変わる (かつての部下が上司になる) 給与が下がる |
再就職 | 人間関係をリセットできる 新しいことにチャレンジできる | 仕事探しが困難 正規雇用が稀れ |
起業 | やりがいのある仕事につける 人間関係に悩まなくて良い 頑張り次第で高給も可能 | 多くの費用がかかる リスクが大きい |
このうち多くの人は再雇用を選んでいます。
2020年では60歳定年企業で継続雇用(再雇用)された人の割合は80%以上と、圧倒的に多いのが現状です。
それだけ、定年間近の世代は「再就職は困難」だと考えているのがわかります。
起業に至っては、リスクの面から考慮に入れない方も多いでしょう。
ここからは、その「再就職」を探す方法を紹介します。
実際に再就職を探す主な手段は下記の5つです。
- ハローワーク
- シルバー人材センター
- シニア向け求人サイト
- 人材紹介サービス
- 知人からの紹介
言わずと知れたハローワーク…公共職業安定所です。
職業紹介や相談、就職サポートなどを行っている機関で、全国各地に設置されています。
利用者側からは地元の求職はとりあえずハローワーク。
企業側からも地元採用の求人はとりあえずハローワーク。
という認識が成立しており、地域に根付いた求職、求人の多くがハローワークに集まってきます。
もちろんシニア向けの求人も多く紹介されているので「まずはハローワーク」の心意気で当たってみましょう。
さらに、全国300箇所のハローワークには「生涯現役支援窓口」という、60歳以上の方を対象とした専門窓口が設置されています。
全国の市町村に設置されたシルバー人材センターは、定年退職したシニア世代の就業サポートをする団体です。
「公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会」(以後、全シ協)が大本となっており、厚生労働大臣の指定を受けて活動を行っています。
ただし全シ協の事業は「定年退職者などの高齢退職者の能力の積極的な活用、生きがいの充実及び社会参加などの推進」を図る事であり、正確な意味での「再就職」とは異なります。
そのためか、センターで紹介される仕事の多くは、給与ベースではなく「配分金」として支給されるので、高収入は望めません。
よって、仕事に「地域貢献や生きがい」を求める人に向いています。
請け負っている仕事は施設管理、屋内外の清掃、育児支援などの作業系が多く、一般事務や講師などと言ったデスクワーク系は少数となります。
また、シルバー人材センターで職業紹介をしてもらうには、年会費がかかる会員登録が必要なので注意しましょう。
求人サイトの活用も大いに有効です。
最近はシニア向けの求人サイトも増えてきており、「職種」「勤務地」「給与」など条件を絞って求人を探すことが出来ます。
インターネット上で行うので、自宅から出ることなく応募まで出来てしまいます。
また、これらのサイトの良いところは、シニア向けの求人を専門に取り扱っているので、採用率が高いのです。
サイトには通年で募集している仕事から日雇いの仕事まで、様々な種類の仕事が掲載されています。
まずはアルバイト感覚で、楽しそうな日雇いの仕事から始めてみるのも良いでしょう。
また希望条件をサイトに登録しておくと、新着求人をメールで知らせてくれます。四六時中、サイトを見張っている必要はありません。
人材紹介サービスを利用するのも良いでしょう。
呼び方は「キャリアコンサルタント」や「転職エージェント」など色々ありますが、内容は一緒です。
転職を斡旋するサービス会社は多くあるので、まずは2~3つほど登録してみましょう。
登録や相談は企業からの紹介料で賄われているため、自身の費用はかからないのが一般的です。
登録すると専任のキャリアコンサルタントが、あなたの転職活動全般をサポートしてくれます。
その際、履歴書や職務経歴書を記載することになるので、自身のキャリアやスキルの確認し、自分の強みを客観的に見ることが出来ます。
応募の際も、面接対策や履歴書添削まで無料で行ってくれるので安心です。
ただし、求人数がそもそも少なかったり、条件に沿わなかったりする場合も多いので、長期戦になることは覚悟しておきましょう。
サービス会社にも得手不得手、専門の領域があります。
確率を上げるため「シニア向け」に特化した会社を選びましょう。
自身の人脈を生かして、知人から紹介してもらう方法もあります。
知人から仕事内容や職場環境を詳しく聞けるため、不安も少ないでしょう。
紹介される会社側も事前に応募者の情報を知人から聞くことが出来るので、ミスマッチは少なくなります。
また勤務時間をはじめとした、待遇面の相談もしやすいでしょう。
ただし、一度紹介されてしまうと知人の顔を立てることも必要。
選考中の辞退や早期の退職などがしにくくなるため、話を引き受けるかどうかは慎重に判断しましょう。
今回はセカンドライフにおススメの仕事を紹介しました。
ですが都合よく求人があるとは限りませんし、シニア世代に再就職での正規雇用の門が狭いのは確かです。
長期戦を覚悟し「100社落ちるのは当たり前」くらいの気構えでいましょう。
いかがでしたか?
この記事があなたの一助となれば幸いです。
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最後までお読みいただきありがとうございました。