
弊社ビスタサポートでは、これまで多くの方の介護タクシー開業を支援してきました。
そこで少し意外だったのが「女性の開業志望者」がそれなりに多いこと。
ときには、開業支援セミナーの受講生の半数近くが女性だったこともあります。
とてもやる気に満ち溢れた方々でした。
しかしその一方で、「体力的に大丈夫かな?」「重度利用者に対応できるの?」といった不安も同時に抱えていたのも事実です。
当然、その不安は「女性で開業できるのか?」「開業しても長続きするのか?」といった心配に帰結します。
結論から言いましょう!
女性一人での介護タクシー開業は十分に可能です!!
実際に、全国的に女性ドライバーによる介護タクシーは増え続けています。
そこで今回は、女性の介護タクシー開業についてそのメリットやデメリット、また成功のポイントつについて解説します。
この記事は…
- 女性で介護タクシー開業を志している方
- 介護タクシードライバーを探している経営者
- 起業に興味のある女性の方
…などにお読みいただけると幸いです。
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女性が一人で介護タクシーを開業するメリット
まずはさっそく、女性が介護タクシーを開業するメリットをお話ししましょう。
比較すると以下のようになります。
女性の一人開業のメリット
- 女性利用者からの強い支持
- 小回りの利く経営スタイル
- 「安心・丁寧」といったブランドが作りやすい
1.女性利用者からの強い支持
ドライバーが女性である最大のメリットは「女性利用者からの支持」がとても強いことでしょう!!
女性利用者の中には「男性ドライバーには身体介助をお願いしにくい。」と感じる方も少なくありません。
面と向かって、言われることはあまりありませんが、初回利用の予約時やアンケートなどで「女性ドライバーにお願いしたい」という旨の希望は一定数あるので間違いありません。
介護タクシーが「送迎」のみならず、「介護」の分野も担っている以上、身体的接触が発生するのは避けられません。
そのため「トイレ介助」や「着替えの補助」などの支援が必要な方にとって、ドライバーが「女性」であることは、それだけで大きな安心材料になるのです。
また、病院受診や買い物の付き添いなど、長時間に関わる支援も同様です。

2.小回りが利く経営ができる
女性で「一人」だからこそのメリットもあります。
それが「小回りの利く経営」です。
一人経営は意思決定が早くできるうえ、柔軟に対応できます。
なぜなら「自分の決断=事業所の決定」になるからです。
これが2人以上ではそうはいきません。
困りごとを「相談」し、互いの意見を「すり合わせ」した後、「事業所の決定」としなければなりません。
しかもそこで終わりではなく、決定事項を「全員で共有」する必要もあります。
これが2人経営で、しかも相方が「男性」の場合はどうでしょうか?
同性と比べて「出来ること」や「得意なこと」に大きな違いがあるため、意思決定へのすり合わせが困難になることもあるでしょう。
そこから派生して、他にも…
- 予約調整が迅速
- 顧客ごとの対応を変えやすい
- 固定費が低い
…などといった経営上のメリットが考えられます。
女性で「一人」というのは案外メリットも多いのです。
3.「安心・丁寧」というブランドが作りやすい
女性一人という体制そのものが、メリットになることもあります。
なぜなら、「きめ細やかさ」「清潔感」「共感力」といったイメージに結びつきやすいからですね。
つまり、事業所としてのブランディングに有効なのです。
たしかに、介護タクシー業界に女性ドライバーが増えてきてはいます。
とはいえ、まだまだ男性の人数が大多数なのも事実。
そのなかで「女性」のドライバーが対応してくれる。
それだけでもブランディングとして強力です。
さらには価格競争に巻き込まれにくい大きな武器となると言ってよいでしょう。

女性一人開業のデメリットと現実的な課題
メリットがある一方、現実問題としてデメリットも存在します。
主なデメリットは以下の3つ。
女性の一人開業のデメリット
- 体力的な制約
- 夜間や24時間対応は難しい
1.体力的な制約
女性の一人開業における最大のデメリットは「体力」でしょう。
男性と比較して、女性がどうしても「体力的に劣る」ことは仕方ありません。
そのため、全介助移乗や階段介助は現実的に厳しい場面もでてきます。
もちろん介護の勉強をして、介助技術をしっかりと身に着ければ、体力の差も埋めていくことは出来ます。
事実、介護福祉士の資格を持った女性ドライバーで、男性以上に支持を集め活躍している方もいらっしゃいます。
ですが、そういったケースは稀。
無理をすれば、事故やケガに直結しますし、クレームが入ってしまいます。
信用第一の介護タクシーとしては、無用なクレームは避けねばなりません。
2.夜間や24時間対応は難しい
女性の一人体制では「夜間・24時間対応」も難しい課題といえます。
なぜなら、夜間や長距離搬送は身体的負担が大きくなるため、女性ドライバーの事務所では取り扱っていないことも多いです。
これは前項の「体力的な制約」とも関連していますが、それだけではありません。
というのも、女性の夜間対応は、事件や犯罪に巻き込まれる確率をあげてしまいます。
「送迎」が仕事である以上、相手方の指定した場所まで迎えに行って、送り届けねばなりません。
相手が利用者を装った犯罪者だった場合、自ら足を運ぶ形になってしまうのです。
そのような危険を回避するためにも、女性の24時間対応はすべきではありません。
もちろん男性もその危険性はありますが、女性の方が危険度が高いことは否めないでしょう。
女性は、男性以上にリスク管理が必要になる、ということを心得ておきましょう。

女性介護タクシーの成功のポイント
継続的に女性が一人で介護タクシーを続けていくためには「無理をしない範囲を明確にする」ことが重要です。
これが男性であれば「できることを最大化」しても良いでしょう。
体力を活かして「24時間対応」や「2階からの送迎」などを取り入れても問題ありません。
ですが、女性は体力に制約がある中で、事故を起こしてしまっては元も子もないのです。
そのため、できることにフォーカスしその中で強みを生かせば良いのです。
つらいところは男性に譲ってしまいましょう!
成功しやすいビジネスモデル
「無理をしない範囲」で勝負するために、自身のビジネスモデルを明確化しておきましょう。
女性ドライバーの代表的なモデルは以下の通りです。
女性ドライバーのビジネスモデル
- 軽度利用者特化型
- 女性利用者特化型
- 通院・定期送迎特化型
- ケアマネ連携型安定受注モデル
1.軽度利用者特化型
体力に特に不安のある方は、要介護度が軽度の方に絞ってしまいましょう。
軽度の利用者であれば、利用者の身体の動きは、あまり制限がありません。
そのため、移乗や乗降介助での負担も少なくて済むのです。
軽度でも、介護タクシーの利用者数は多くいます。
過疎地域でないかぎり「顧客層が少ない」などといった心配はあまりせずともよいでしょう。
だからといって、事前調査をしないのはNGです。
また、重度の利用者を断りづらいといった方もいるでしょう。
そういう方は使用車両を最初から「軽バン」タイプにしてしまうのも良い手です。
軽バンの車両にストレッチャーは入りませんし、リクライニング車いすでも45度以上倒すことは出来ません。
つまり使用車両を理由に、重度の利用者を最初から絞ることが出来るのです。

2.女性利用者特化型
「女性ドライバー希望」の女性利用者に特化するもの良いでしょう。
前述したとおり、女性ドライバーを希望する利用者は多くいます。
そのほとんどが女性の利用者です。
やはり同性ということが大きな安心材料になり、安定した需要があります。
このモデルを採用した時は、早いうちからホームページやチラシで「女性ドライバー」&「女性利用者限定」を打ち出しましょう。
こうすることで、同業他社との差別化を図ることが出来ます。
早いうちから、一定数の利用者を確保しやすいもの魅力です。
ただし「女性ドライバー」を希望する男性利用者は、トラブルを招きかねないので依頼を断りましょう。
3.通院・定期送迎特化型
通院などによる「定期利用者」にリピートしてもらうのは、介護タクシー経営の基本です。
週1~3程度の利用者を積み上げていくと、1カ月の売り上げが安定します。
そうすることで、経営者として精神的にも安定が得られます。
このモデルは男性・女性ドライバー共通で行えるモデルです。
その分競争も激しいですが、一度リピートして貰えれば、利用者もそうそう介護タクシーを変えたりはしません。
要は最初の1、2回目が定期利用者にアピールする最大のチャンスです。
丁寧な接遇を心がけましょう。

4.ケアマネージャー連携型
地域包括支援センターやケアマネジャーに利用者を紹介してもらうモデルです。
当然、ケアマネージャーも利用者から送迎の相談を受けています。
その中には「女性ドライバー」を希望している方も一定数いるはずです。
ただし「女性の介護タクシー」はそう多くないため、ケアマネージャーも説明の上「男性の介護タクシー」を紹介しているのが現状なのです。
そのため「女性の介護タクシー」の存在は、ケアマネージャーにとってもありがたいのです。
ですが、「女性だから」という理由だけでケアマネージャーが利用者を紹介してくれることは、まずありません。
なぜなら、ケアマネージャーが最も警戒するのは「トラブル」です。
営業でケアマネージャーが最も見ているのは「トラブルを起こさないかどうか」という人となりです。
そのため、まずはケアマネージャーと信頼関係を構築することから始めましょう。
また営業をするときは、出来ることの「対応範囲」について明確に応えましょう。
無理のない対応範囲をはっきりと伝えることは、トラブル防止となります。
このことは、ケアマネージャーからの信頼を勝ち取る第一歩だと心得ましょう。
~最後に~ 戦略が成功を左右する
いかがでしたか?
女性による介護タクシー開業は、制度上も実務上も十分可能です。
むしろ、女性であることが強みになる場面は多く存在します。
重要なのは「無理のないビジネスモデル」を設計し、「明確なターゲット設定」を行いましょう。
その上で「安全面への配慮」をしっかりと行い、「定期利用者を確保」していけば、十二分以上に結果が付いてくるでしょう。
介護タクシーは「力」よりも「信頼」が選ばれる仕事です。
自分の強みを活かし、戦略的に設計すれば、女性一人でも安定経営は十分に実現できるのです。
この記事があなたの一助となれば幸いです。
