「介護職を辞めて、介護タクシーをやってみたい!」
介護タクシー・福祉タクシー開業支援の相談を受けていると、このような方も多くいらっしゃいます。
実際に、介護職から介護タクシードライバーへの転職はおススメです!!
自分のキャリアを活かすことが出来ますし、介助の範囲も狭まりますので、自分への身体的負担も減るでしょう。
なにより自身で介護タクシーを起業すれば、自由な経営でストレスを少なくしながら働くことが出来ます。
もちろん、自身の知恵と頑張り次第で、収入をアップさせることも可能です。
ですが、それでも介護職から転職することに二の足を踏む人も多くいます。
そこで今回は、介護職から介護タクシーへの転職・起業について解説していきたいと思います。
この記事は…
- 介護職からの転職・起業を考えている人
- 現在の介護職に疲れている人・辞めたい人
- 介護タクシーの開業に興味のある人
…などにお読みいただけると幸いです。
介護タクシーとは、高齢や障害などにより移動に不自由がのある方が、外出時の移動手段として利用するタクシーのことです。
一般的に使われる「介護タクシー」は通称で、訪問介護サービスのひとつである「通院等乗降介助」を行うタクシーのことを指します。
しかし「介護タクシー」はあくまで通称で厳密な規定はなく、介護保険と連動した「介護保険タクシー」と保険適用されない「福祉タクシー」に分かれます。
介護保険タクシーは、料金の一部が保険適用で安くなる代わりに、利用者や使用用途などに制限があります。
一方、福祉タクシーは移動に不便を感じている方であれば、誰でも利用でき、幅広い用途に使われます。
両者の違いは下記の通りです。
なお、介護タクシードライバーは目的地までの「送迎」と、送迎に関連する「介助」が仕事内容になります。
介護保険タクシー | 福祉タクシー | |
---|---|---|
目的 | 日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出の要介護者の移動や乗降をサポートすること | 公共機関を利用して移動することが困難な方に対して目的に応じた移送をすること |
保険適用 | 有り(介助料部分が原則1割負担) | 無し |
対象者 | ・要介護度1以上の方 ・1人での公共交通機関利用が出来ない ・付添人がいない 以上3点をすべて満たす方 | 移動が困難な方全般 |
利用方法 | ケアプランへの記載が必須 | 福祉タクシー業者への依頼 |
家族同乗 | 特別な理由がない限り認められない | 同乗可能 |

では、転職を意識するようになった介護職の方々は、どのような理由があったのでしょうか?
- 体力的な不安
- 精神的なストレス
- 低賃金への不満
簡単にまとめると以上のようになります。
現場で働く介護職は、利用者の身体介護が主な仕事内容です。
宿泊設備がある施設では夜勤もあるため、肉体的な負担も大きくなります。
特に40代以降は、自身の筋力も衰えてくるため、今まで以上に負担を大きく感じるでしょう。
また、介護は常に人と接するため、精神的なプレッシャーも大きいのが特徴です。
利用者本人だけでなく、その家族とも深く付き合っていかなければなりません。
これも何気に大きなストレスです。
そして最大の問題は「低賃金」だという事です。
全職種からみれば、介護業界は決して低い賃金というわけではありません。
飲食業やホテル業と同程度。
しかし、身体的・精神的な負担の大きさを鑑みれば「低賃金」と評して問題ないでしょう。

前項のような理由により、介護職からの転職を希望されている方にとって、介護タクシーは良い転職先と言えるでしょう。
- 負担の少ない介護タクシー
- 安定した収入と働きやすい時間帯
- 転職・開業がしやすい
介護タクシーは介護職と比べて、身体的負担は少なくなります。
というのも、送迎がメインのため身体介護も「乗降介助」関連しかありません。
しかも、多くは福祉車両を用いているため、ドライバーへの肉体的負担はより軽減されるでしょう。
また、利用者やその家族と接するのも、送迎の間のみに限定されるため、精神的なストレスも少なくなります。
さらに、介護タクシーは通院がメインでリピート率が高いのが特徴。
つまり、軌道にさえ乗ってしまえば、安定した収入が見込めます。
また、送迎の9割以上が通院のため、働く時間帯も病院の開院時間に沿ったものになるでしょう。
最後に転職・開業に向いているのも、介護タクシーを勧める理由です。
必要な資格は、普通二種免許だけで、そう難しいものではありません。
また高齢化社会も手伝って、介護タクシーは極端な供給不足です。
ドライバー不足のため、転職先に困ることは少ないでしょう。
自身で起業するにしても、適切なマーケティング戦略で丁寧な接客を行なえば、事業を軌道に乗せることは難しくありません。
「転職や起業するのに40代からでは遅いのでは?どこも雇ってくれないんじゃぁ…」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、介護タクシー業界ではそんなことありません。
むしろ、40代では若いくらい。
介護タクシー業界のメイン層は50~60代です。
第二の人生の職場として、生きがいと収入を得るために、介護タクシーを開業しようという方も多いのです。
介護業界未経験の方も多いため、介護職からの転職となれば、そのキャリアは大きな武器となります。
自身の介護キャリアと丁寧な介助を前面に押し出してPRすれば、利用者の増加・リピーターの獲得に必ず役立つでしょう。

ドライバーになるためには2つの方法があります。
それが「転職」と「起業」です。
ひとつ目の「転職」は、既にある介護タクシー事業所に従業員として、雇い入れてもらう方法。
直に利用者さんと接する送迎がメインの仕事となるでしょう。
ふたつ目は介護タクシー事業を「起業」する方法です。
営業所や車両を自分で用意して、運輸局から許可をもらって営業します。
ドライバーとして送迎するだけでなく、事業者として経営もしなければなりません。
介護業界で収入アップを目指すなら、起業して経営側に回る必要があります。
なぜなら、介護業界の原資は「介護保険」で賄われているからです。
これは介護保険制度に縛られることを意味しており、給料の増減に自由度がありません。
それに対し、介護タクシーは一部保険と連動できるものの、基本は保険外。
オプションで料金を取ることも認められており、収入アップを目指しやすい環境であると言えるでしょう。
また、経営者になるという事は、自身の采配で事業を運営することが出来ます。
上手く運営できていれば、休みたい時に休んで良いのです。
ここで介護タクシーを開業するメリットとデメリットを比べてみましょう。
- 収入が増える
- カスハラする利用者を断れる
介護タクシー事業が軌道にさえ乗れば、独立開業していた方が収入は増えるでしょう。
従業員として雇われていると、客からの収益がそのまま自分の収入なんてことはありません。
また介護保険外であれば、カスタマーハラスメントまがいをするような利用者は、自身の判断で断ることが出来ます。
介護タクシーは常に供給不足ですから、信頼関係を結べる利用者に絞っても経営は成り立つでしょう。
自身が従業員の立場なら、嫌な客でも笑顔で接客しなければならないのがつらいところです。

- 開業手続きが煩雑なうえ、資金が必要
- 人材が不足する可能性がある
最初の難関は開業手続きが難しい事。
まずは資格や役職、運営資金や営業車両など、「人」「金」「モノ」の要件を整えなければなりません。
さらには許可申請のため、関係書類を書くだけでも50枚以上に上ります。
また事業拡大時には人材が不足する可能性もあります。
というのも5台以上に増大する際には、特定の有資格者が2人必要になります。
実質雇うしかありませんが、募集しても来てくれるかは別問題です。
介護職で独立開業を検討している方なら、選択肢に「訪問介護事業」もあると思います。
なぜなら、訪問介護事業も低コストで独立可能と言われていますからね。
ここでは介護タクシー事業との比較をしてみましょう。
介護タクシー事業 | 訪問介護事業 | |
---|---|---|
開業予算 | 300~600万円 | 800~1000万円 |
最低人員 | 1人(地域によっては2人) | 2.5人 |
必要資格 | 第2種普通自動車運転免許 | 実務者研修以上(サービス提供責任者) 初任者研修以上(訪問介護員) |
事業形態 | 個人事業主でも可能 | 法人設立が必要 |
比較すると、介護タクシーの方がコスト的・人員的にも楽に始められることが判ります。
介護タクシーであれば、開業予算も融資に頼らなくても、貯められる範囲に収まります。
他にも自分1人もしくは夫婦2人で始められる介護タクシーに対し、訪問介護事業は人を雇う…つまり人件費の発生に迫られます。
また、個人事業主で始めた場合、介護タクシーは従業員4人までなら社会保険に加入する義務はありません。
つまり、社会保険料を支払うランニングコストを削ることが可能です。
より安く、低リスクで始めるなら介護タクシーの方が理にかなっていると言えるでしょう。
いかがでしたか?
介護職からの転職を目指すなら、介護タクシーは有力な候補の1つです。
自身のキャリアを活かすことができ、負担が少なく、収入も安定しています。
ただし、大幅な収入アップを目指すなら自身での開業が必要になってきます。
その点に関しても、介護タクシーは人員的にも金額的にも、パフォーマンスに優れた起業が可能です。
ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

そして冒頭で記した通り、ビスタサポートでは、介護タクシーの開業支援事業を行っています。
- 介護タクシーを開業したい方
- 介護・医療スキルを活かして起業を目指したい方
- 既に介護・看護の事業を行っているが、サイドビジネスも考えている方
- 第二の人生のため、何かしらのビジネスを検討している方
…などなど、介護タクシーに狙いを定めている方でも、はっきりとしたビジョンが無い方でもOKです。
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最後までお読みいただきありがとうございました