病院や学校・職場など、介護施設を含めたあらゆる施設や生活の場に、新型コロナウイルスが蔓延してはや数年。
いまや、感染拡大防止と社会生活の両立を目指す「With コロナ」時代となりました。
そんな「With コロナ」であっても、コロナ患者はバスや電車などの公共交通機関は利用できません。これは感染防止の観点から仕方がないところです。
できれば、病院や施設などで搬送や送迎をできる環境を整えておくことが理想的。
しかし、そんな環境を実際に整備することになったら…
知識・人材・装備など、あらゆる面で「どうすればいいの?」といった疑問が止まないでしょう。
この記事は、そんなコロナ送迎に対する注意点と、それに代わるタクシー利用のメリットについて解説します。
困っている介護施設の経営者さまや担当者さまに、ご一読いただければ幸いです。
送迎はコロナ患者や発熱症状のある方には欠かせません。
なぜなら感染拡大防止のため、公共交通機関の利用を避けなければならないからです。徒歩や自家用車の運転も具合の悪い病人に強いることはできません。
そのため「誰か」が送り迎えしなければ、コロナ患者は病院を受診することすら困難となります。
現在、その役を担っているのは「家族」です。それは介護施設の入居者でも一緒。そもそも、普段の通院でも家族が付き添っていますよね。
しかし、仕事や距離などの諸事情から、有料となる訪問ヘルパーなどが付き添う場合もあります。
訪問ヘルパーは外部委託だったり、系列の訪問介護部門だったりと様々ですが、コロナ患者の付き添いをするとなるとどうでしょうか。
外部委託であれば断られる場合もありますし、系列部門あっても、送迎環境の不備から対応に苦慮されるでしょう。
そもそも訪問介護は保険が絡んでくるため、計画的に利用する必要があります。発熱などの突発的な事案への対応は難しいでしょう。
やはり、コロナ送迎に対応した環境整備は必要な課題と言えます。
では、安全にコロナ患者の送迎を行うためには、どうすればよいのでしょうか。
まずは以下の4つに気をつけましょう。
- 基本的な感染対策を徹底する
- 車内の感染防止装備を整える
- 送迎後の消毒
- 運転手や職員の教育を徹底する
第一として、基本的な感染対策を徹底しましょう。
新型コロナウイルス感染症対策として、内閣官房から発表されているのは以下の4つです。
- 手洗いの徹底
- すき間なくマスクの着用
- 3密の回避
- こまめな換気
いずれも今では当たり前になった感染対策です。
しかし、徹底できているかと問われればどうでしょう?
外出からもどった際、施設の利用者さまに触れる度、手洗いできていますか?私用での買い物の際、手指のアルコール消毒していますか?
マスク着用も同様です。休憩の際、飲み物を全部飲み終えるまで、マスクを外していたりしませんか?
車内では3密の回避は難しいでしょう。だからこそ基本的な感染対策が求められます。
これは施設利用者も同様です。健康上の特別な理由がない限り、利用者にもマスクの着用をお願いし徹底してもらいましょう。
さらに運転手や職員は、普段の送迎時からグローブとゴーグルの着用してください。
コロナやコロナが疑われる時は、感染防止衣の着用までしっかりと行いましょう。
脱衣時は感染防止衣やグローブの外側にウイルスが付着しているものとして、外側に触らないよう慎重に脱いで、そのままゴミ袋にいれてくださいね。
そのごみ袋はすぐに縛って、既定の手順に従い廃棄しましょう。
車の中では3密の回避は困難です。というか、ソーシャルディスタンスは物理的に無理。距離がとれません。
その分、感染防止の装備を整えましょう。
具体的には以下の2つです。
- 仕切り板の設置
- オゾン発生装置の設置
仕切り板は狭く切れ目のない車内空間を、物理的に分割してくれる有効な装備です。運転席と後部座席の間に設置しましょう。
この仕切り板の設置により、飛沫感染のリスクが減少します。運転手側と利用者側、双方にとって安心ですね。
他には、除菌効果のあるオゾン発生装置の設置が有効と言われています。
オゾンは高濃度では人体に有害と言われています。が、人体に安全な低濃度でのオゾンでもコロナウイルスが不活性化する、という研究が藤田医科大学や奈良県立医科大学から発表されています。
それに伴い、タクシー業界などでもオゾン発生装置を取り付ける事業所が増えてきています。
送り届けても、そこで終わりではありません。
車内にはコロナウイルスが残存しているため、車内全体をアルコールなどで消毒する必要があります。
オゾン発生装置をつけていても、それは同じです。オゾンは空間に広がりウイルスの不活性化を促しますが、即効性があるわけではありません。
あくまで感染リスクを低下させるための装備です。
アルコールなどの消毒液を染みこませた布で清拭し、消毒しましょう。
触ったと思われる場所には、直接消毒液を吹き付け、車内全体を拭かねばなりません。仕切り板があっても、運転席側を省略しないようにしましょう。
消毒セットは車内に常備し、消毒中のマスク・手袋着用を忘れないようにしてください。
マスクや手袋を用意し、車内に仕切り板をつけたとしても、正しく運用しないと意味がありません。
まずは正しい使用方法を身に着け、実践できるようになる必要があります。人間とは慣れてきたときに楽をしようとするもの。職員一人ひとりに、感染防止を徹底するよう意識付けしましょう。
またコロナ患者の対応は通常の風邪とは対応が異なります。送迎時に患者の様子がおかしいと感じた時の連絡先や具体的な対応方法を、施設全体で共有しておきましょう。
上記4つの注意点は、コロナ患者の時だけでなく、普段の送迎から気を配りたい点でもあります。
特にデイサービスなどは送迎が頻繁ですし、介助が業務の一部である以上、接触は避けられません。その分、基本的な感染対策をしっかりと行うことで、拡大を防ぎましょう。
ここでは、「入居施設で風邪症状の人が発生した」ケースをとりあげましょう。
軽症は家族で…緊急性がある重症であれば救急車を要請することも出来ます。
しかし、問題は「緊急性はないけど軽症でもない人」の場合です。言い換えると「病院受診が必要だけど、救急車を呼ぶほどでもない」という人の場合です。
重症化するまで、施設で様子を見るわけにもいきません。施設での対応が迫られるケースです。
そのような時のデメリットは以下の2つ。
- 送迎・付き添いのため、現場の人手が減る
- 感染リスクが高まる
病気の時に、ある程度施設で対応するのは仕方のないこと。
しかし、病院受診に送迎から付き添うまで行うと、現場の人手が減ってしまいます。
通常の施設には豊富な余剰人員がいるわけではないでしょう。特に夜間は、ギリギリの人数で回しているのが普通かと思います。
このデメリットは大きいでしょう。通常の業務に支障が生じてしまいます。
また、感染リスクが高まることも問題です。
先に述べた通り、狭い車内では必然的に感染リスクは高まります。感染対策でできるだけ確率を下げてはいても、ゼロには出来ないのが実状です。
一人の職員が感染してしまったら、戦力が一人減るのは間違いありませんし、何よりクラスターの危険性につながります。ひいては、施設の業務継続にもかかわってくる可能性もあります。
送迎で感染リスクが高まるのは間違いありません。
それが事業継続に関わってくるのが、最も心配ですよね。
入居者の健康、職員の健康、そしてご家族や周囲の関係者すべてに影響が出てしまいます。
ならば代案として、突発的な搬送・送迎は全て外部委託するという選択肢もあります。
民間救急や一部の介護タクシー事業者は、コロナに対応した装備と教育で「発熱専門タクシー」を立ち上げているところもあります。これらのメリットを見ていきましょう。
- 送迎による施設スタッフの感染リスクをなくせる
- 車両の消毒を丸投げできる
- 現場スタッフの人手を減らさずにすむ
最も感染リスクが高まる車内。
送迎を外部委託することで、その感染リスクをゼロにできます。密室となる車内での活動がありませんからね。
これはクラスターの発生リスクを減らし、事業継続につながることと同義です。
また、手間がかかっていた車内の消毒もする必要がありません。
外部委託なので、電話一本で準備も後片付けも丸投げできます。施設車両のウイルス残留を気にすることもなくなり、精神的なストレスもなくなるでしょう。
そしてなにより、現場の人手を減らす必要がありません。
家族に連絡を入れ、送迎を外部委託すれば完了です。
介護現場の人手不足は常態化しがち。その中から突発的に戦力が一人削られるのは悩みの種です。特に夜間は削る余裕はありません。
現場の人間を減らす必要が無いのは、願ってもない事でしょう。
介護施設における送迎の外部委託は、様々なメリットが期待できます。
その上、秋田で事業を展開する私たち「救急救命士の介護タクシービスタ」は、上記のメリットに加え、さらに利点があります。
- 病院内の付き添いOK
- 症状悪化時の対応も安心
ビスタは病院内の付き添いが可能です。
コロナ患者の送迎のほか、病院内での付き添いまでお手伝いします。
諸事情でご家族がすぐに来られない場合でも、弊社なら対応できます。
その場合、弊社の救急救命士が入居者さまの症状などを、施設出発前に確認させていただきます。
なぜなら病院では決められた項目のほか、症状に合わせた質問を医師から受けるからです。ビスタスタッフは本物の救急現場で培われた経験から、病院の聴取事項を把握しています。
そのため、医師からの問診にも的確に対応できるのです。
施設職員やご家族の手を煩わせることはありません。スムーズに入居者さまの病院受診を終えられるでしょう。
また、症状が悪化した時の対処も安心です。
施設職員の方や入居者のご家族は、こういう心配をしたことはありませんか?
「救急車を呼ぶほどではないけど、病院の受診は必要。でも自分たちで連れて行く最中、急に悪化したらどうしよう。」
このような時こそ、私たちビスタにお任せください。
救急救命士の資格を持った運転手が送迎させていただきます。弊社の救急救命士は、長年本物の救急現場を経験しています。
症状悪化時にも、慌てることなく観察を行い病院までお連れします。
万が一の事態には、救急救命士だから出来ることがあるのです。
今回の記事は、介護施設のコロナ患者の送迎を安全に行うための注意点と、送迎を外部委託するメリットを書かせていただきました。
ここまで長くなってしまったので、以下に解りやすくまとめてみました。
- 基本的な感染対策を徹底する
- 車内の感染防止装備を整える
- 送迎後の消毒
- 運転手や職員の教育を徹底する
これらを徹底することで、感染リスクを低くすることは出来ます。しかし、残念ながらゼロには出来ません。
そこで「発熱専用タクシー」などに外部委託するという選択肢もあります。
突発的な発熱の送迎は外部委託する、という計画を最初からたてておくのもありですよね。
- 送迎による施設スタッフの感染リスクをなくせる
- 車両の消毒を丸投げできる
- 現場スタッフの人手を減らさずにすむ
上記のメリットに加えて、ビスタではさらに「病院内の付き添い」「症状悪化時の対応」と手厚いサービスを提供させていただいています。
施設職員、入居者さまやそのご家族、病院スタッフ…
それぞれの間に入り、それぞれの仕事や生活の歯車が上手く回るようにする潤滑油のような存在として、お役に立ちたいと思っています。
お互いがスムーズに立ち回れるよう、ビスタがお手伝いいたします。
介護施設で送迎に関してお悩みがある方は、ご連絡いただければ幸いです。
もちろん個人でのご利用にも、全力で対応させていただきますよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。