人生100年時代。
高齢化社会が進む中で、年金の受給額は減りつづけ受給年齢が引き上げられる昨今。
「定年が近いけど、年金貰うまでどうしよう…」
「今から勉強して資格を取るか?この年齢になってから別業種の勉強について行けるかなぁ?」
第2の人生を真剣に考え始める50代の方や、既に踏み出している60代前半の方には、上記の様な不安に駆られている方も一定数いらっしゃると思います。
そんな中、強い味方となるのがタクシーやバスの運転士に必要な「普通二種免許」です。
なぜなら、運転免許は多くの…約75%の人が保有しています。
現在の職種に関係なく、運転免許取得時に一度は勉強しています。
また、試験勉強もその延長線上となるため、不安も少ないというメリットがあります。
そこで今回は再就職の見方となる「普通二種免許」について、試験の概要や難易度について紹介しようと思います。
この記事は…
- 普通2種免許の取得を考えている方
- 第2の人生の再就職について不安のある方
- 転職の候補に運転士を考えている方
- ハイヤーや介護タクシーなど起業に興味のある方
…などに読んでいただきたい内容です。
普通二種免許といえば、バスやハイヤーなどのドライバーには必須の資格。
街中で見かけるお金を払って乗る車の運転士さんが取得している資格です。
安全にお客さんを目的地まで送り届けるには、専門の知識と技術を身に着けている必要があるという事ですね。
ただ「車を運転できるだけではいけない」という施策の表れなので、お客様目線からは安心材料になります。
もちろん、介護タクシードライバーにも必要な資格です。
正式名称は「普通自動車二種免許」といいます。
簡単に言うと、普通免許のワンランク上の資格となり、旅客運搬目的で車両の運転が可能になる資格です。
当然ながら資格の取得には、普通免許よりも取得条件が厳しく、試験内容も難しくなります。
また、大型や中型のバスを運転するためには、別の資格が必要ですので、注意しましょう。
普通二種免許を取得する方法には、実は2つの方法があります。
ひとつ目が自動車学校などの「教習所」で学ぶ方法。
ふたつ目が「免許試験場での一発試験」で取得する方法…そのまま「一発試験」とか「一発」などと呼ばれます。
通常は教習所へ通い、学科を学んで運転技能を習い、試験に必要な知識と技術を身につけます。
そのためには一定数の時間もかかりますし、費用も20万円以上と安くはありません。
しかし「一発試験」はその手間が無く、費用は試験料やその他諸費用を合わせた4万円程度となります。
ですが、「一発試験」は合格率が数%と二桁に乗ることはまずありません。
一発試験で合格しようとすると、10回以上の受験回数になるのが普通だといわれています。
もちろん、その度受験料を支払わねばなりません。
しかも1発試験は不合格に達する減点行為をした時点で、試験は中止。
最後まで経験して、次回に活かすということも許されません。
さらには、「ここは教習所ではない」という理由から、どこが減点箇所だったのかすら教えてもらえないのです。
よほど自信のある方以外は「教習所」で学んだ方が無難です。
普通運転免許でも、視力が弱い人は「矯正視力で0.7以上」など、取得に条件があります。
当然というべきでしょうか、普通二種免許はその条件が厳しくなります。
- 満21歳以上であること
- 第一種運転免許(普通運転免許)取得後、運転歴が3年以上経過していること
- 視力が両目0.8以上、片目0.5以上であること
- 信号が判断できる色彩識別能力があること
- 奥行知覚検査器で、深視力の誤差が2センチ以内であること
- 両耳で10mはなれた距離からの90デシベルの警音が聞こえること
- 運転の際に支障をきたす身体障害がないこと
これらすべてを満たさなければ、2種免許を取得することは出来ません。
2022年5月に普通二種免許の受験資格が緩和されました。
条件を満たせば、特例として「年齢要件」と「運転の経験年数要件」が引き下げられます。
特例の要件は「19歳以上」で、「運転歴が通算1年以上経過していること」です。
この特例を活かせば、高校卒業後1年で、普通二種免許を取得することが出来ます。
ちなみにこの特例を受けるには、下記の追加講習を受ける必要があります。
年齢要件
- 旅客自動車等の運転に必要な適性(自己制御能力)に関して、座学や実車を含む7時限以上の教習を受けること
経験年数要件
- 旅客自動車等の運転に必要な技能(危険予測・回避能力)に関して、座学や実車を含む29時限以上の教習を受けること
なお、年齢要件に関する特例を受けて、普通二種免許を取得した場合、21歳になるまでの間は「若者運転者期間」となります。
講習時間が大幅に増えるとはいえ、高校卒業後の進路を考慮した際、特例を受ける価値がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、高校卒業までに普通免許を取得し、卒業後タクシー会社に入社。
一年後、会社の助成を受けながら特例を使って普通二種免許を取得する…などといった流れが実際に行われています。
教習所で学ぶには二つのコースがあります。
それが「通学免許」と「合宿免許」です。
相場は「通学免許」が23~30万円。「合宿免許」では20~23万円と、通常免許よりも多少安くなります。
さらに試験料と交付の為の費用がかかります。
- 試験受験料~5000円
- 試験車使用料~3000円
- 応急手当講習料~12000円
- 旅客車講習~18000円
- 交付手数料~2000円
上記は大体の相場ですが、合計約40,000円。
試験を受けるために約10000円。合格したら応急手当などの追加講習などで30000円。
これが一発試験を一発合格した時の費用という事になります。
ただし不合格の場合、再試験の度に10000円かかります。
これは相当なプレッシャーになりますし、その度に交通費や時間も取られます。
費用は一発試験が最も抑えられますが、自分の実力や性格を考慮して決めましょう。
それでは、免許を手に入れるまでの流れは次のようになります。
- 学科・技能教習
- 教習所での技能試験(卒業検定)
- 免許センターでの学科試験
- 運転免許取得時講習(一発試験者のみ)
普通免許を既に取得している場合、最短で学科19時間、技能21時間の講習が必要です。
通学の場合、通常20日程度で終えることが出来るでしょう。
ちなみに合宿の場合は8~10日。
つまり、有給休暇等を用いて連休を10日ほど確保できるなら、合宿を考慮しても良いでしょう。
技能は、教習所内コースを走る第一段階と路上へ出て走る第二段階に分かれています。
「みきわめ」と呼ばれる試験を突破しなければ、次の段階に進むことは出来ません。
また、学科には応急手当講習や旅客車講習も含まれています。
技能教習および学科教習が終了すると、卒業検定とも呼ばれる技能試験を受けることが出来ます。
試験は減点方式で、合格基準は各項目から90点以上をとっていなければなりません。
普段の講習を真面目に受けていれば、合格は難しくはありません。
ただし普段の運転のクセが悪い方向に働くことも多いので、不安があれば講習時にしっかりと聞いておきましょう。
この卒業検定の合格は、技能試験の合格として扱われます。
高難易度の一発試験と違い、余裕をもって臨むことが出来るでしょう。
教習所ではなく、免許センターで学科試験を受けることになります。
学科試験は全部で95問。
マークシート方式で、文章題が90問、イラスト問題が5問出題されます。
このうち5~10問は、旅客輸送に関する二種免許に特有の問題が出題されます。
はじめての分野でしょうから、重点的に勉強しておくと良いでしょう。
とはいえ、普段の教習をしっかりと受けていれば合格できる内容です。
ただし、引っ掛け問題も多いため、問題集をこなして慣れておく必要があります。
この講習はいわゆる「一発試験」の合格者のための講習になります。
なぜなら一発試験の受験者は、教習所に通っていないため応急手当講習と旅客車講習を受けていないからです。
これらはお客さんを乗せて運転するためには必要な講習のため、省くことは出来ません。
そのため一発試験合格者は技能試験・学科試験の合格後に受講してもらう事になります。
応急手当講習では、胸骨圧迫や人工呼吸といった心肺蘇生法を学び、万が一のために習得しておく必要があります。
また旅客車講習は、危険予測、悪条件における安全運転に関する知識や技能の確認、障害者や高齢者などの乗車に対応した安全運転をするための技能や知識の確認を行います。
警察庁の交通局運転免許課がまとめている、令和4年度の運転免許統計から抜粋すると、普通二種免許の合格率は54.1%となっています。
ちなみに、同年の普通免許の合格率は74.5%だったため、二種免許の方が難しいことが判ります。
また、令和3年度では合格率は50.2%であり、ほぼ横ばい。
つまり、2人に1人は合格する計算です。
ちなみに令和4年度の合格者13220人のうち、教習所の卒業者は12015人。
逆に言うと、それ以外の約10%の方は一発試験での合格者になります。
これらの数字はこの10年ほど、大きな変動はありません。
では、実際に普通二種免許を取得した後は、どのようなタクシーの運転士になることが出来るのかを見ていきましょう。
以外にもニーズに応じて様々なタクシーがあります。
一般タクシー | 街で見かける最も多いタクシー 駅や空港のロータリーやホテルで付け待ちしている他、 依頼を受けて指定場所へ迎えにいき、送迎します。 |
ハイヤー | 一般タクシーよりも高級なサービスを提供するタクシーのこと 基本的に高級車が使用され、配車要請を受けて営業所から直接依頼場所へ向かいます。 高い運転技術や接客スキルの他、 利用層によっては英会話などの語学力が求められる場合もあります。 |
介護タクシー (福祉タクシー) | 身体が不自由だったり、要介護状態の人を送迎するためのタクシー そのため大型のボックス車両を使用されていることが多く、 車イスやストレッチャーのまま、乗り込むことが出来ます。 運転士は介護福祉関係の資格を持っており、 出発から到着まで乗り降りに関係した介助も行ってくれます。 |
マタニティタクシー | 事前に登録した病院まで妊婦さんを送迎するタクシー そのため陣痛時には行き先を告げる必要もなく、 運転士は陣痛に関する知識を学んでいるため、安心して送迎を任せることが出来ます。 |
子育てタクシー | ベビーシートやチャイルドシートを備え、 乳幼児から児童の送迎を可能にしているタクシー 外出サポートの他、保育園や塾、学童保育などの送迎にも利用できます。 専門の育成講座を修了した運転士のみ乗務しています。 |
ビスタサポートでは、普通二種免許取得後は介護タクシードライバーになることをお勧めしています。
特に地方在住の運転士志望の方にはピッタリだと言えるでしょう。
なぜなら、人口減少と高齢化が進む日本社会では、タクシー需要に限りがあるからです。
通勤や帰宅などのラッシュ時やイベント開催時期など、需要が跳ね上がる時はありますが、それは一時的・一定期間的なものとなります。
ところが、介護タクシーは高齢者などの利用を前提にしているため、地方でも利用者の増加が見込まれます。
このことはお住い周辺の老人介護施設の建設数を見れば、お分かりいただけるかと思います。
それに対し、現在の介護タクシー事業所の数、ドライバー数は全く足りていません。
つまり、介護タクシー業界は利用者の増加に対して供給量の方が少ない成長業界であると言えます。
そのため、募集があれば基本的に再就職先に困ることはありません。
また、福祉車両一台と多少の費用があれば、自宅と敷地駐車場を利用して介護タクシー事業を自分で始めることも出来ます。
第二の人生の就職に不安のある方、独立開業に興味のある方など、介護タクシー事業を考慮に入れてみてはいかがでしょうか。
興味のある方は是非、下記リンクの記事もお読みください。
あなたの介護タクシー開業を支援します!さらにビスタサポートでは、介護タクシーの起業に興味ある方や既に起業している方へ向けて、フランチャイズオーナーという働き方を提案しています。
フランチャイズオーナーとは、本部と契約し経営ノウハウなどの提供を受けながら、自分の事業を行う経営者のことをいいます。
ロイヤリティと呼ばれる加盟金を支払うことにはなりますが、すでに成功を納めたビジネスモデルを活用して、自己事業を展開できます。
これにより大幅にリスクを抑えることが出来るでしょう。
また、フランチャイズ運営本部では開業支援にも力を入れています。
複雑で煩わしい「開業申請書類の作成代行」や、介護タクシーの開業に必要な「普通二種免許取得の完全無料」、「Web広告による広告費の削減」など、他にもメリット満載です。
介護タクシーの独立起業を志している貴方。
フランチャイズオーナーという働き方を検討されてはいかがでしょうか?
ぜひ、私たちと一緒に成功への一歩を踏み出しましょう。
また、フランチャイズパートナーとなる加盟店は本部の支店ではありません。
ビジネスパートナーとして、本部と対等な関係になります。
そのため、ブランドの活用やノウハウの提供を受けていても、加盟店独自の裁量で事業運営することが可能であることを申し添えておきます。
いかがでしたか?
今回は普通二種免許の取得に関して、試験の概要や取得までの流れ、難易度などをお伝えしました。
また、普通二種免許後の有効な活用方法についても考えておきましょう。
免許取得を機に、新たなステージへ踏み出してみてはいかがでしょうか?
この記事があなたの一助となれば幸いです。
また、ビスタサポートでは地域の介護・医療のサポート企業として日々活動を行っています。
移動でお困りの方。日々の送迎に苦労されているご家族様。
我々ビスタにお任せください。
安心安全な送迎をお約束いたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。