「介護タクシーを開業したいけど、実際の収支はどのくらいだろう?」
「50代でも60代でも開業できるって聞いたけど、実際に暮らしていけるのか不安。」
介護タクシーの経営を志す中で、このような開業希望者も多いと思います。
不安な中では、次の一歩はなかなか踏み出せませんよね。
我々ビスタサポートは介護タクシーの開業支援を行っているほか、他の介護タクシー事業者の皆様にも業務での関わりやインタビュー等で多くのご縁を結ばせてもらっています。
そんなビスタが出会った、未経験で介護タクシーを始めた開業者のお話は皆様の参考になると思います。
そこで今回は、体験談をもとにした介護タクシー開業1年目の収支を見ていきましょう。
この記事は…
- 介護タクシーの開業を考えている方
- 第二の人生の働き方を探している方
- 介護タクシーを始めて1~2年以内の方
…などにお読みいただけると幸いです。
結論から言うと、介護タクシーは未経験からでも開業できます。
ただし、1年目から安定して稼げるビジネスではありません。
特に開業直後から3カ月ほどは、売上がほとんど立たない期間が続くのが一般的です。
一方で、この「稼げない時期」をどう捉えるかが重要。
ここをどう動くかによって、2年目以降の収支は大きく変わってくるのです。
実際、今回のケースでは2年目に入ってから売上・利益ともに安定し、1年目を明確に上回る結果となっています。
したがって重要なのは、介護タクシーを開業するにあたって、下記のような心構えが出来ているかどうかでしょう。
- 介護タクシーは「短期で稼ぐ」事業ではない
- 最初の数カ月は売上ゼロに近くても珍しくない
- 信用と認知が積み上がると、収支は後から伸びてくる
これらを踏まえて、体験談を見てみましょう。

この事例の開業者Aさんは、介護業界未経験、40代独身の元会社員です。
したがって医療・介護関係の人脈はありません。
人口25万人程度の地方都市で、個人事業主として介護タクシーを開業しました。
初期費用はおよそ225万円。
中古のリフト付き車両が約180万円を占め、残りは資格取得費、研修費、行政への申請費用などです。
決して軽い投資ではありませんでした。
が、開業前に「1年目は生活費をすべて賄えない」と想定し、半年以上の生活費を確保していました。
この現実的な見通しが、後の精神的な安定につながります。
- 介護業界未経験・人脈ゼロでも開業は可能
- 初期費用は200万円超が一つの目安
- 生活費の備えが、開業初期の最大のリスク対策
Aさんが開業から3カ月ほどは、介護タクシーとしての「送迎」の仕事はほとんどありませんでした。
待てども電話はなかなか鳴らず、スケジュールはガラガラ。
当然、月の売上は5万〜10万円程度。
むしろ「今日も1件の予約もない」という日の方が多い状況でした。
それでも、この時期を乗り切れた理由は「この期間はまだ開業準備の期間なんだ」と割り切れたのが大きい、とAさんは語ります。
介護タクシーは、必要になった瞬間に「思い出してもらえる存在」でなければ、利用者からは選ばれません。
なぜなら、こちらがどんなにアピールしても、利用するかどうかは相手次第だからです。
利用者が「介護タクシーを必要とする事情があるか?必要になるタイミングか?」が重要で、私の都合は関係ないのです。
…とのこと。
つまり、仕事が来ないのは信用がないからではなく、「利用者にまだ知られていないだけ。」「利用者が必要な時でないだけ。」なのです。
そう自分に言い聞かせて、Aさんは焦って値下げや無理な売り込みをしませんでした。
そして、それが結果的に正解だったのです。
- 開業初期は売上0〜10万円程度が現実として、ままある
- 「失敗」ではなく「認知づくりの期間」と考える
- 焦った値下げや無理な営業は逆効果

このような状況下で、Aさんもただ手をこまねいていただけではありません。
まず、後々となって効果があったのは、売り込みをしない挨拶回りです。
病院や施設を訪ねる際も、「仕事をください」とは言いません。
「開業しましたので、ご挨拶だけさせてください。何かの時に思い出していただければ」と伝えるだけでした。
また、数少ない依頼を一件一件、必要以上に丁寧に対応しました。
さらに、利用者本人だけでなく、家族や施設の職員への対応も丁寧に行います。
この姿勢が、後の紹介につながっていったといいます。
一方、ポスティングやチラシ配布、価格の安さを前面に出した広告は、ほぼ反応がなかったようです。
そもそも、介護タクシーを必要としている人の数はそう多くはありません。
そんな環境では「数撃ちゃ当たる」的なチラシ広告は、効果が薄いのは当たり前といえるでしょう。
- 売り込みをしない挨拶回りは効果的
- 少ない仕事ほど、丁寧に対応することが重要
- チラシ・値下げ中心の集客は成果が出にくい
はじめは手探りだった営業も、4カ月目以降は営業のやり方を明確に意識し始めた、とAさんは語ります。
まず、病院では受付や医師ではなく、医療相談室や地域連携室、または退院支援担当の看護師を訪問しました。
伝えたのは、「移動手段に困る患者さんがいたら、選択肢の一つとして覚えてもらえれば」という立場です。
あくまで「選択肢の一つ」という立ち位置で、それ以上は踏み込みません。
さらには、話も3分以内にまとめ、いたずらに相手の時間を消費させないよう気を配ったといいます。
求められたとき以外に名刺も無理に置きませんでした。
また、Aさんは、介護タクシーにとって強力な紹介元となるケアマネージャーとの関係作りも意識しました。
Aさんが繋がっているケアマネジャーたちとの関係は、飛び込み営業ではありません。
そのほとんどが、利用者家族や病院職員からの紹介がきっかけです。
ケアマネージャーには、「報連相を徹底する」「トラブルを持ち込まない」「無理な介助をしない」という姿勢を強調しています。
というのもケアマネージャーにとって、Aさんのこの姿勢は「仕事を増やさない」「移動に関する仕事を楽にしてくれる存在」として映るからです。
この頃から売上は月15万〜25万円程度に伸び始めたのです。
「仕事の流れが明らかに変わってきた」と感じていたそうです。
- 病院では地域連携室・退院支援担当が重要
- ケアマネ営業は紹介ルートが最も効果的
- 「仕事を増やさない存在」という視点が信頼につながる

7カ月目以降は、紹介とリピートが増え、月の売上は30万円前後で安定しました。
そこから燃料費や保険、車両維持費を差し引いた手取りは、月20万円前後でした。
このころには開業当初にあった不安はほとんどなくなり、安心感さえあったといいます。
年間売上は約230万円、実質所得は130〜150万円程度です。
決して高収入とは言えませんが、「仕事が読める」状態になったことは大きな前進でした。
「来月も仕事がある」という見通しが立ったことで、精神的な余裕が生まれました。
そして、2年目に入ると、営業をしなくても定期利用や紹介が自然に入るようになったといいます。
月の売上は35万〜40万円程度まで伸びました。
経費自体は1年目も2年目もほぼ変わらないため、手取りは25万〜30万円ほどになる計算です。
年収も300万円を超えました。
1年目と比べて明確に増益となり、収入のブレも小さくなります。
このことから、Aさんは「介護タクシーは続けていけば、積み上がる仕事だ」という実感を得られたと語ります。
これが2年目最大の変化でした。

Aさんが今後目指しているのは、仕事量を増やすことではなく、質を高めて単価と安定性を上げることです。
例えば「通院付き添い」や「長距離移送」など、信頼が前提となる依頼を増やします。
これにより病院や施設との関係を深めていき、さらに高単価の依頼のウエイトを増やす考えです。
また、体力面を考慮し、将来的には稼働日数を抑えながら同程度の収入を維持できる事業形態を目指しています。
いかがでしたか?
Aさんの体験談は、介護タクシーの開業として特別なものではありません。
なぜなら、介護タクシーは開業してからすぐに稼げる仕事ではないからです。
特に最初の3カ月は、あまり稼げない期間が続くのが普通です。
心構えが出来ていない人の中には、この3カ月でやめてしまう方もいるほどです。
ですが、そのキツイ期間を「失敗」と捉えるか、「信用づくり」と捉えるかで、1年後・2年後の結果は大きく変わります。
未経験からでも、正しい期待値を持ち、地道に努力を続けられる人にとって、介護タクシーは十分に成立する仕事です。
そのため介護タクシーは、短期的な利益ではなく、長期的な安定を求める人に向いた事業だと言えるでしょう。
この記事があなたの一助となれば幸いです。

また、ビスタサポートではこの安定しない開業直後の期間をサポートするため副業の紹介も行っています。
例えば、午前に集中して介護タクシーの「本業」を行い、午後を「副業」に充てて一定の収入を確保する、といった方法も良いでしょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。


